今回は、セールスライティングの「訓練」と「実践」を意識的に区別するべき、というテーマでお伝えしていきたいと思います。
もしあなたがすでにセールスライターとして活動している状況にあるなら、「訓練」と「実践」を明確に区別しておくことは
- 実力の向上
- 成果の大きさ
この両方のパフォーマンスを大きく左右する話になるはずです。また、いまの時点ではセールスライターとしての活動をスタートしていないという場合でも、効率的に実力を高めていくことにも直結する話になるかと思います。
なぜなら、「訓練」と「実践」、このふたつを混ぜて考えてしまうと、
- 訓練をしているつもりで「自分がすでにできていること」を繰り返すだけになっている
- スピーディに実践しなければならない状況で必要以上に時間をかけてしまう
などにつながってしまうことになるからです。
それはどういうことなのか。そして、訓練と実践は具体的にどのように違うのか。今回は、そのあたりを掘り下げていきたいと思います。
セールスライティングの「訓練」と「実践」。
まず、セールスライティングの「訓練」と「実践」について、あなたはその違いを考えてみたことがあるでしょうか?
また、それぞれの違いを踏まえ、的確に使い分けることができているでしょうか?
それを確かめていく上でも、まずはセールスライティングの「訓練」について、その目的と、目的を果たす上での効果的な手段についてみていきたいと思います。
セールスライティングの「訓練」の目的と手段。
まずセールスライティングの「訓練」についてですが、この目的は言うまでもなく「スキルの向上」であり、
- ノウハウやテクニックの習得
- 文章スタイルの模索や確立
主にはこれらを目的します。
つまり、新しく学んだテクニックを使いこなせるようにしたり、現時点での課題を克服したりするための取り組みのことを意味するわけです。
基本的には「現時点ではまだできないこと」を習得しようとするため、急がず、あわてず、あせらず、精度を追求して、丁寧に取り組んでいく姿勢が求められます。
また、自己分析をしたり、ときに第三者からのフィードバックももらったりしながら、改善を繰り返し、一つの題材に対して目的意識を持ち、何度もブラッシュアップを繰り返していくことも大切です。
もちろん、そのためにはゆっくりと時間をかけることになりますが、誤解をおそれずに言えば、それこそがセールスライティングの「訓練」であり、正しい取り組み方になってくるわけです。
その一方で、セールスライティングの「実践」は、いまお伝えしたような「訓練」とはまったく異なるものになります。
セールスライティングの「実践」の目的と手段。
セールスライティングの「実践」の目的は、言うまでもなく、売上や利益を生み出していくことであり、読み手を行動させることのできる文章を書き上げていくことになります。
そのための手段として、セールスライティングの質が伴っていることはもちろん大事なのですが、同時に、制作における「速さ」と「量」も求められることになります。
通常、売上や利益を出す過程には、ブログ記事、オプトインページ( LP)、メールマガジン、LINE、販売ページ(セールスレター)など、複数の制作物が必要になるため、このうちの一つ制作物にこだわるあまり、他の制作物が完成していない、などと言う状況になってはならないからです。
言い方を変えれば、セールスライティングの「実践」では、
- 効率性
- 生産性
の両方が求められることになります。
このように「訓練」と「実践」では、目的や、その目的に応じた正しい取り組み方も変わってくるため、それぞれの「違い」を踏まえた上で、正しい取り組み方をしていく必要があるのです。
例えば、「早く、大量にライティングをする力」は実践を通して養われていくものと言えます。また、自分のライティングに関する「課題」や「教訓」も、実践を通して見えてくるものです。
そういう観点で言えば、実践を通して実力が磨かれていくことは間違いありません。しかし、あくまでもそれは実践から得られる「副産物」であるため、実践の場は「売上や利益の追求」を目的とするべきであり、「スキルの向上」を目的にするべきではありません。
例えば、「早く、大量にライティングをする力」は実践を通して養われていくものと言えます。また、自分のライティングに関する「課題」や「教訓」も、実践を通して見えてくるものです。
そういう観点で言えば、実践を通して実力が磨かれていくことは間違いありません。しかし、あくまでもそれは実践から得られる「副産物」であるため、実践の場は「売上や利益の追求」を目的とするべきであり、「スキルの向上」を目的にするべきではありません。
「訓練」と「実践」の明確な違い
一度、ここまでの話をまとめると、「訓練」は、
- 新しいテクニックの習得
- 自分の課題の克服
- スタイルの模索や確立
これらを目的として、意識的にライティングをしていく必要があることに対して、「実践」は、売上や利益を出すことを目的とした上で、
- 効率性
- 生産性
この2つを追求していく必要があります。
料理に例えるとわかりやすいかもしれませんが、新しいレシピを覚える時は料理本を読みながら調理をしたり、もう少し上級者になってくると、さまざまな試作品を作ったり、じっくりと時間をかけると思います。
一方で友人や親戚を家に呼んで料理を振る舞う際には、すでに習得ずみの技術を活かして、 テキパキと動くはずです。
セールスライティングでも同じです。
新しいテクニックの習得には時間をかけてじっくり取り組む必要がありますが、いざ実践の場では
- 効率性
- 生産性
が求められるため、訓練の時のようにじっくりと時間をかけている暇はありません。その時点で習得しているスキルを存分に発揮して、テキパキと制作物を仕上げていくことが必要になってくるのです。
「訓練」と「実践」は混ぜてはならない
先ほどもすこし触れましたが、実践の場では、「いつまでに、どの制作物を完成させなければならない」という納期(期日)が決まっている上、リアルタイムに新たな制作物の追加や修正が発生することも珍しくありません。
そのような状況で、まだ習得していないテクニックを使おうとしたらどうなるでしょうか?一つの制作物にじっくり時間をかけてしまい、「一つの制作物の質は高くなったけれども、それ以外の制作物が全然進んでいない」ということにもなりかねません。その場合、目も当てられない結果になってしまうと考えられます。
その逆に、新しいテクニックを習得しようとするとき、「効率性」や「生産性」を重視して、課題意識も持たずに文章を書いても、それはすでにできていることを再現しているだけです。新たなテクニックの習得にはつながりません。
また、当然ですが、訓練の際に、自己分析をしたり、他者からフィードバックを受けたりすれば、必然的に、その分だけ時間がかかるものです。
このように「訓練」はあえて時間をかけて意識的にライティングをしていくものであり、一方で、実践はそれまでに習得したスキルを発揮する形で、いわば無意識的にライティングをしていくものなので、それぞれを混ぜてしまうと、セールスライターとしての活動に支障をきたしてしまう可能性があるのです。
しかし、「訓練」と「実践」は決して混ぜるべきではありませんが、どちらか片方だけやれば良いというものでもありません。コインの表と裏のようにどちらも不可欠なものだからです。
「訓練」と「実践」はコインの表と裏の関係
訓練を通して技術が上がらなければ、実践の際のアウトプットの質が低くなってしまいますし、訓練ばかりして実践が伴わなければ、本来の目的であるはずの売上や利益が伴わなくなってしまいます。
理想を言えば、実践をベースとした上で、その中で見えてきた課題をクリアするために意識的な訓練をする。そしてスキルアップをしたら、次の実践で活かし、さらに大きな結果を出していく。このサイクルを回していくことができれば、セールスライターとして大きな成果を残し、クライアントから引くてあまたの存在になっていくはずです。
そこで、プロフェッショナルのセールスライターとしては、「訓練」と「実践」、このふたつははっきりと区別した上で、「いま自分はどちらに取り組んでいるのか」を念頭に置いた上でライティングに取り組んでいくべきと言えます。
まとめ
今回はセールスライティングにおける「訓練」と「実践」について、それぞれの目的や向き合い方について書いてきました。
そして、それぞれの違いから、それぞれを混ぜて考えるべきではないないという話もしました。
料理の例も出しましたが、「訓練」の時は目的意識を持ちながらじっくり時間をかけて色々なことを試す。「実践」の時は効率性と生産性を追求し、その時点で習得しているスキルを存分に発揮するようにしてみる。これを意識してみてください。
そうすることで、あなたのライティング技術はどんどん向上し、さらにはあなたのライティングから生まれる売上や利益も右肩上がりに伸びていくはずです。
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